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2018.04.22|No.30 人が変わるには

今度こそ、ダイエットに成功するぞ!
なかなかやめれなかったけど、禁煙するぞ!
今日から、生まれ変わるぞ!

など新たに決意したものの、結局なかなか続かないということはないでしょうか?

これは医療の現場でもそうで、患者さんに禁煙指導や食事指導をして、「ちょっと頑張ってみます」と言った人でもほとんどの人は、なかなかそれを実行できません。

病気をしたのを契機に、タバコをやめた という人ももちろんいらっしゃいますが
病気をしても30%くらいしか変わらないとされており、中には病気をしても6人に1人しか生活習慣は変わらない という報告もあるくらいです。

有名な大前研一さんという経営コンサルタントの言葉に
「人間が変わる方法は3つしかない
1つ目は、時間配分を変えること、
2つ目は、住む場所を変えること、
3つ目は、付き合う人を変えることだ
もっとも無意味なのがは決意を新たにすることである。」
 という言葉があります。

この言葉はまさにその通りだと思います。

例えば2つ目の、住む場所ですが、パチンコ中毒の人が、近くにパチンコ屋がないところに引っ越しすれば、パチンコは物理的にできなくなりますので簡単に中毒ではなくなります。

一方、「パチンコを明日からしないぞ!」 と決意しても、数日は決意に沿ってやめれるかもしれませんが、
徐々に決意した時の気持ちも薄れてきて、ちょっとしたきっかけですぐにパチンコをしてしまいます。

脳がパチンコで得られる報酬(快楽)を求めてしまうので、パチンコをすることによって報酬(快楽)を上回る不快なことが起きない限り、いつかまたパチンコをしてしまうようになるのです。

「これからこうする!」と決意することは簡単で、その時はモチベーションが高いこともありなんだか続けれる気がするのですが、上記のように決意だけで変われないように人間の脳はできているのです。

ですから、何事も続かない人も「意志が弱い」としょげるのではなく、外から強制的に「そういう仕組み」にしてしまうことが重要だということに気づくことが 人が変わる第一歩です。

極端な話になりますが、例えば
毎日30分歩いて健康増進に努めたいなら、通勤に使っている車を誰かに渡すなどして仕事場まで歩いてでないといけないようにする。 などです。

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