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2018.10.29|No.43 胸痛②「心筋梗塞(狭心症)」

今回は、胸痛の中でも最も危ない心筋梗塞(狭心症)についてです。狭心症はあくまで心筋梗塞の一歩手前で、基本的な症状は同じです(より激烈かどうか、症状がすぐおさまるかどうかの違いです)

典型的な心筋梗塞は
突然の痛み
②胸の真ん中が締め付けられるような圧迫されるような痛み
③痛みの範囲は漠然としている
④その他の症状として、息の苦しさや吐き気や冷や汗を伴うこともある
⑤時に肩やあごも痛くなる
⑥安静にしていてもおさまらない
⑦喫煙、高血圧、糖尿病、高脂血症など危険因子がある中年以上の人に多い
⑧冬に多い

といった特徴があります。①②③は前回の胸痛①「危ない胸痛」でも記載しました。

④についてですが、単純に胸痛を訴える人よりも、胸痛+αがある人の方が多く、その+αとして、息苦しさや吐き気や冷や汗、めまいなどがあります。

中には胸痛がないのに心筋梗塞になっている人も1-2割くらいいるとされ、女性の場合は、主症状が胸痛になるのはなんとわずか約半分です。

残りの半分は、+αの症状(息苦しさ、吐き気、冷や汗、めまい)だけなのです。中でも特に多いのは息苦しさです。
なお、女性だけでなく高齢者や糖尿病患者は胸痛がないことが多いので、注意が必要です。


⑥に関しては、数分程度で治れば心筋梗塞の一歩手前の狭心症ですが、この症状が出たら放って置くといつか心筋梗塞になりますので必ず病院を受診してください。

心筋梗塞は、現在はカテーテル治療で死亡率も下がって来ていますし、その前の狭心症の段階で見つかれば後遺症が少なくて済みます。

⑦のような危険因子のある方が、突然胸の真ん中(漠然とした範囲)が締め付けられるような痛みがあった場合は迷わず病院に受診しましょう。

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