2018.09.17|No.40
失神④「失神で、よく見られる疾患」
前回までは、失神の時に見逃してはいけないものを書いてきました。
具体的には、心臓の病気(心筋梗塞や不整脈)や、体から血液が失われる病気(出血性胃潰瘍、子宮外妊娠など)でした。
今回は、失神でよく見られる疾患についてです。
失神の原因については統計によってばらつきも多いのですが順位から言うと
1位:反射性失神
2位:原因不明
で3位以降に、見逃してはいけない心臓の病気などが続きます。
反射性失神とは、昔は神経調節性(しんけいちょうせつせい)失神と言いましたが、結構周りでありふれているものです。皆さんが経験したり見たことがあるだろうものとしては
・朝礼で校長先生の長い話を聞いていて倒れる
・ショックなことを言われて気を失う
のようなものです。
そのほかに
・便ををする時にきばってしまい血圧が低下して意識を失う などもこれに含まれます。
これらの反射性失神は血圧を上げ下げする自律神経系が関与するとされています。
反射性失神の特徴は、失神する前に気分が遠のく、気分不良、嘔気があるなどが特徴で
通常数分以内に完全に意識は改善し、後遺症はなく命にも全く別状がありません。
どちらかと言うと繰り返す人も多いので、再発しないように指導が必要になることが多いです。