2019.03.31|No.54
嘔吐③「嘔吐をきたすお腹以外の病気」
嘔吐② では吐き気・嘔吐の原因として、お腹の病気の代表的なものを3つ挙げました(胃腸炎、腸閉塞、胆嚢炎)
今回は、吐き気や、嘔吐を起こす、お腹以外の病気を書いていきます。これらは腹痛や下痢がないのに吐き気が見られる時や、お腹以外の症状がある時(頭痛、めまい、胸痛)に考えるべきものです。
原因として、頭、耳(三半規管)、胸、薬、精神的なものに大きく分かれます。(細かいことを言うともっとありますが)
①頭の病気:頭痛がある時には考えるべきで、くも膜下出血や、脳出血などです。出血で頭の中の圧力が高くなってしまうことで吐き気・嘔吐を引き起こします。
同じ頭の病気でも血管が詰まる脳梗塞ではあまり嘔吐はしません。
また危なくない頭痛の代表である片頭痛でも吐き気がきます。
②耳(三半規管)の病気:簡単にいうと「めまい」です。船酔いや車酔いした時に、吐き気がすると思いますが、三半規管に問題が起こることで、嘔気が出ます。
③胸の病気:胸が痛くなり吐き気も伴うような場合は心筋梗塞などのことがあるので要注意です。
④薬によるもの:薬による吐き気は意外と多いです。ある種の痛みどめや抗生物質などでも吐き気が来ることがあります。
⑤精神的な要素:簡単に言うとストレスで、現代にはこれが増えています。嘔吐まで行くことは少ないですが、吐き気はストレス下でよく見られるものです。
特に毎回同じ環境下(仕事に行ったらいつも や 上司と話をしたらいつも)で吐き気が来る場合は、考えるべきものです。精神的な要素の場合は、腹痛や下痢を伴うこともあります。
その他、若い女性だと 嘔気がすると思っていたら 気づかないうちに妊娠していたと言うこともあります。
腹痛や下痢もないのに、嘔気・嘔吐=お腹の病気と 早合点しないようにしましょう。