宮阪が昨年2月に発症し、昨年夏頃中心に休業をやむなくされた原因不明の骨盤周囲の痛み(慢性前立腺炎=慢性骨盤疼痛症候群、陰部神経痛と言われます)ですが、昨年9月頃から1年ほどは、だいぶよかったのですが、この10月は1ヶ月ほど久しぶりにかなり悪化してしまい、歩行するのも立つのも苦痛になるほどでした。
休業するほどではないですが、昨年の辛い思いが蘇ってきてどうしようかと思ったくらいです。
(まだ油断はできませんが色々試行錯誤してみて、この1週間は、少し改善傾向にあります。)
今回の増悪を機に、また色々治療してみて、先日は、「骨盤底筋(こつばんていきん)」という骨盤周りの筋肉に詳しい東京の先生に診てもらったのですが、
この病気は前立腺とかの問題ではなく、筋肉の炎症やコリが主原因で、その結果神経を圧迫して症状が出るものだと認識しました。(そしてこの先生は、前立腺にはほとんど問題なく筋肉の問題であり、「筋筋膜性骨盤疼痛症候群」という名称を用いられてます)
というのも診察してもらった際に、前立腺には全く痛みがなく、以下の骨盤底筋にかなりの痛みを認めたからです。
「内転筋、錐体筋(すいたいきん)、内閉鎖筋(ないへいさきん)、球海綿体筋(きゅうかいめんたいきん)、坐骨海綿体筋(ざこつかいめんたいきん)、会陰横筋(えいんおうきん)」
ちなみに自分でやってみると「肛門挙筋」も少し痛みを認めることがあります
内転筋以外は、医者でもあまり聞いたことがないと思われる筋肉たちですが、大半は簡単にいうと股周りの筋肉です。
特に自分の場合、会陰横筋は、押さえられると耐え難い時の痛みと同じ痛みが誘発されたので、やはりこの筋肉は1つの大きな原因なんだろうと思います。なんでこんなところが凝ってしまうのかって感じですが、常に緊張してる人とか座り仕事の多い人に多いようです。
骨盤底筋のこりからくるため、別名「骨盤の肩こり」とも言われるこの病気(慢性前立腺炎=慢性骨盤疼痛症候群、陰部神経痛)ですが、原理的にはまさにその通りだと思います。骨盤周りの筋肉が凝って神経を圧迫し疼痛をきたす。
自分自身肩こりからくる頭痛も以前はよくありましたが、それは自分なりに今は解決策を見出してほぼ完治してます。(両方を経験した身として骨盤痛は肩こりからくる頭痛の比ではないことをも併せて伝えておきます)
ちなみに今回悪化したのは、急激にウェイトトレーニング(筋肉トレーニング)をして、それで骨盤底筋に負荷がかかったのではないかと思っています。そういう意味では肩こりもそうですが、「腰を痛める」ことにも近いですよね。ちなみにぎっくり腰も「急性筋筋膜症候群」と言ったりしますが、筋筋膜性骨盤疼痛症候群というこの病気と名前似てます。
同じ筋肉筋膜由来の病気ということです。だから両者ともストレッチや鍼治療が効いたりします。
個人的には、筋肉筋膜が原因の腰痛、緊張型頭痛の患者さんの診療はそれなりに診させてもらってて、いろんなほぐし方の指導をさせてもらってある程度の効果は出てると思いますが、まさか自分が、筋肉筋膜が原因の別の難治性疾患にかかるとは思いませんでした。今度はここのほぐし方を勉強する時期ということなんでしょうか・・・
今でも皆さんに「まだ先生座れないんですか?(立ったままで診療されているので)」と聞かれますが座ると明らかに悪化しますので。診察中、上から皆様を見下ろしてるみたいで申し訳ないので早く完治させて座りたいのですが泣
さて、この病気、私に限らず座り仕事が多い昨今有病率が増えてきています。
軽症の人は違和感とか頻尿程度の軽症で済むのですが、人によっては10年以上も続き慢性化したり、痛みで仕事もできなくなる人も時々おられ(まさに自分がそうですが)、困っている方がおられるのも事実で、自分なりにストレッチの方法など編み出したりして、治療を試みてます。
人により少しずつ病態が違うし(神経痛要素が強いとか血流鬱滞の要素が強いとか精神的要素が強いとか人により違う)、痛んでいる筋肉もそれぞれ違ったりするので、だからこそ治療が難しいのだと思いますが少しでも情報発信して伝えていければとも思ってます。
でも実際に現実に患者さんでも私ほど痛みのきつい人には出会ったことないんですよね。いないんでしょうか?