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2017.06.25|No.6 頭痛⑤「時々ある頭痛(大後頭神経痛)」

大後頭神経痛は聞き慣れないかもしれませんが、最近増えてきている頭痛です。

スマートフォンの普及が原因の一つと言われています。

特徴的なのは後頭部の、ビリっとしたりキリキリするような神経痛で、持続時間が数秒と短く、痛みがない時は嘘のように痛みがないのですがその数秒の痛みを繰り返すのが特徴です。(稀に持続的に痛みが続く人もいます)

神経痛なので皮膚表面の痛みなのですが、あまりの痛さに眠れない方もいます。

大後頭神経という神経を刺激しているために起こります。いわゆる神経痛の一種ですが、有名な顔面の三叉神経痛などよりも遥かに遭遇頻度は多いです。圧痛点といい、押した時に痛みが強く出る部位を確認することで我々は診断します。

みなさんでも簡単にできる治療としては患部を温めることです。例えば温めた濡れタオルをあてる、ゆっくり風呂につかる。これでかなり改善します。

周辺の筋肉が硬くなり圧迫していることも原因として多いので、マッサージも効果的です。部位としては、首の後ろ側、中央のくぼみ(盆のくぼ)の両脇にある太い筋肉の上端やや外側にあるくぼみは天柱というツボでよく効果があります。(写真の人差し指の部位)



この神経痛で注意することは、時に帯状疱疹(たいじょうほうしん)ウイルスが原因となりうることです。その場合は湿疹が頭部に出現してきますが、痛みより遅れて出てくることもありますし、髪の毛に隠れてわかりにくいこともあります。


頭痛編はいったんこれで終了で、次回は「総合診療」について記載させていただきます。

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