このような症状でお困りの方は結構多いのはないでしょうか?
慢性的に、
腰が痛い、肩が痛い、足が痛い、腕が痛いなど
で、病院でCTやMRIで検査するものの異常がないと言われて痛み止めで様子見となっている。
※筋骨格系の痛みは、内臓の痛みと違い、動かした時や特定の姿勢を取った時に痛くなることが多いです
神経痛とも似ていますが、神経痛は痛みの性質がビリビリ、ジンジンするなどの特徴があります
今回は、筋骨格系の痛みについて取り扱います
では検査して何もなければ、何も病気がないのかといえばそうではなく、これらの原因として最近注目されているのが ファシアの異常です。
ファシア(fascia)とは、日本語だと筋膜と略されることも多いですが、必ずしも筋肉を覆うものだけでなく、筋肉以外にも骨、内臓、などさまざま組織を包んで保護する結合組織のことです。
ただ、実際には、上記のように筋肉を覆ってる膜である「筋膜」のことが多いのもあり、今回は筋肉の話ですので筋肉を例に取ります。
筋肉の膜であるファシア(筋膜)が、長時間の生理的ではない姿勢、ストレス、運動不足などで負担がかかると癒着し(くっつき)、ファシアにある侵害受容器(痛みを感知する部位)が過敏となり痛みを感じてしまうようになります。
※「侵害受容器」は、体の至るところに、痛みを感知するセンサーとして存在しています。
過敏化した侵害受容器をトリガーポイントと呼びます
西洋医学ではこれこそが、原因不明の疼痛の正体だとされてます。
となるとこのファシアをほぐしてあげれば改善することになります。
その手段として、トリガーポイント注射(当院でもさせてもらっていますが、痛みを発するファシアのトリガーポイントに注射を打つ)、ハイドロリリース(生理食塩水などを針で流し込み、癒着しているところを剥がす)などがあります。自分でできる手段としてはマッサージローラーなどもそれに該当すると思います。
また鍼治療もその大きな解決策で、そもそも鍼治療で刺すいわゆる「ツボ」と言われるところは、実はこのファシアと大きな関係があるのではないかと言われたりもします。というのもツボの通り道である経絡と、ファシアのラインが走行が似ているからです。
↑合谷(ごうこく)などいわゆる ツボに鍼を打ってるところです。
ツボについては次回以降に詳しく記載していきたいと思いますが、ツボであっても、ファシアの概念で出てくるトリガーポイントであっても、痛い箇所が必ずしも治療すべきポイントと一致していないことがよくあります。
例えば腰痛の方が、お尻をほぐすとよくなることがあるのですが、それも近いかもしれませんし
私も昨年苦しんだ陰部神経痛も、臀部(おしり)のストレッチをしたりほぐすと良くなるのですが、それとも似ていると思います。