サムネイル画像
2023.02.9|No.105 5類移行でどうなるコロナ

先日、5月8日に新型コロナウイルス感染症が5類に移行することが発表されました。

これによってどうなるのでしょうか?

個人的には「5類になったところでいきなり大きくは(少なくとも医療は)変わらない」と予想しています。

理由は

①既に5類に近い運用になっていること

②5類に移行と言っても一部(特に費用負担)は2類相当での運用が残ったままになりそうなこと(もちろん3月の正式発表次第ですが)

③日本人が慎重な性格であること

です。

5類になるとどうなるかを表にしてみました。

 2類5類
緊急事態宣言・入院勧告できるできない
就業制限・外出制限要請 (濃厚接触者も含めて)できるできない
受診・入院発熱外来や入院は指定医療機関のみ 入院や転院は保健所を介して幅広い医療機関で 入院は各医療機関の判断で可能
費用全額公費一部自己負担

しかし、実際には今は入院勧告はほぼしてません

就業制限に関しては(インフルエンザであっても1週間実質休んでることが多いですし)、制限しなくても、感染者なら5類になってもほとんどのケースは今同様、休むことにはなるでしょう

外出に関しても感染者でも一部制限がなくなってきています。

また費用も、政府は5類になってもワクチンや入院費用など現在公費で賄っている分は段階的に変更していくと言っております。

つまり最初からは公費負担でなくなると考えにくい?

となると実質変わるのは、入院を保健所を介さず各医療機関だけでやりとりするようになることと、濃厚接触者の就業制限のみ? かと思ってます

5類になることで今までコロナを見てなかった医療機関も見るようになるので、大きく変わるのでは?という意見がありますが、個人的には大きく変わらないと思います。その理由は以下で

1.既に外来診療で発熱患者を診てないところはあまりない(ので変わらない)

そもそも今診てないところは、診るのが嫌というより感染対策的に(他の患者さんと導線を分けれなくて)診れないところが多いのだろうと思います。

2.今コロナを受け入れてない入院医療機関は、単純にコロナ患者が入ってきてクラスターになることを恐れているので、5類になろうがリスクと思ったら入院を受けない可能性が高い(ので変わらない)

2.に関しては1年半以上コロナ入院を見てきた病院として、コロナとわかっている患者からは、きちんと防備していたら感染しないので、恐れる理由がわからないのですが、

医療機関は0コロナを求められるところがありそこが、要因かもしれません。

さて、5類になっても大きく変わらないと言いましたが、その後で予想されるのは、今年(もしくは今年度)いっぱいにかけて外来・入院の費用が公費負担ではなくなることだと思います。

そうすると本当の意味で、各医療機関でみないとまわらないことになります。また受診や入院を控える人も出てくるかもしれません。

昨年が一般市民がwithコロナに向いた一方、医療機関は0コロナを求められ(0コロナでないと業務が回らないのもありますが)、温度差が極めて大きな年でした。

今年は、医療機関が本当の意味でwithコロナに舵を切る年だと思っています。

そうして本当にインフルエンザと同様の疾患になるのは2024年なんだろうと思います。

一覧へもどる