2018.01.14|No.23
インフルエンザ③「インフルエンザの検査と治療」
インフルエンザの検査といえば、鼻に綿棒を突っ込んで行う検査を思い浮かべると思います。
結果が出るのもはやいのが良い点で、受けられた方も多いと思いますが結構痛いです。
このインフルエンザの検査ですが注意点があって、 陽性(+)と出た場合は、ほぼインフルエンザに罹患していると思ってもらってよいですが、陰性(−)と出た場合の解釈には注意が必要です。「実はインフルエンザにかかっているのに、検査では陰性(−)と出ることがある」ことに気をつけてください。
子供では陰性(−)の結果でも10-30%、大人では40-60%はインフルエンザにかかっているというデータがあります。特に発症12時間以内の場合は、陰性と出ることがよくあります。
治療ですが以下の治療薬を発症48時間以内に使用することで、インフルエンザによる症状(発熱)の期間を平均半日から1日短くすると言われています。
つまり、だいたいインフルエンザでは3日ほどで熱が出るので、すぐに治療すれば2日くらいに短縮されます。
タミフル(飲み薬)
イナビル(吸入薬)
リレンザ(吸入薬)
ラピアクタ(点滴薬)
の4種類があります。点滴薬を希望されて来られる方もおられますが、内服や吸入ができて、意識もしっかりしている方には点滴は必要はありませんし、効果は内服や吸入と変わりません。
それぞれの違いですが表に記載します。
タミフル | リレンザ | イナビル | ラピアクタ | |
種類 | 内服 | 吸入 | 吸入 | 点滴 |
治療期間 | 5日間内服 | 5日間吸入 | 1日吸入 | 1回 |
副作用 | 吐き気 | ほとんどなし | ほとんどなし | 下痢 |
注意点 | 10歳代は原則使用不可 腎不全の方には容量調整必要 | 吸入がうまくできない場合の効果は不十分になりうる | 吸入がうまくできない場合の効果は不十分になりうる | 内服や吸入ができない人にのみ使用 |
最近は、昔からあるタミフルか、1日で済むイナビルを使用される方が多いですが、吸入がうまくできるようになるのは最低でも5歳からです。