
ほぼ全ての方が、「痛み」を体験したことがあると思います。
急に起こって比較的すぐ治るような痛みから、慢性的に続く痛み
その場所も腹痛だったり、頭痛だったり、足腰の痛みだったり、生理痛だったり様々と思います。
我々医師が痛みを訴える患者さんにどのように問診しているか をブログに書くことで、痛みが危ないものかどうかの判断がみなさんにとっても自分でできるかもしれないので、少し記載してみます。
特に急性の痛みに対して、我々がほぼ必ずと言っていいほど問診で活用してるのが
OPQRSTを用いた問診です。

・O(発症様式)は突然起きたか徐々に起きたか
・P(増悪寛解因子)は何をすると良くなるか、または悪くなるか
・Q(質・量)はどのような性状の痛みで(たとえばズキズキ、ジンジンとか)、痛みの程度はどれくらいなのか?
・R(場所、放散痛)は痛みの場所と、痛む場所以外にどこかに痛みが放散しないか?(たとえば胸痛の時にあごや歯まで響く)
・S(随伴症状)は痛み以外に一緒に見られる症状です
・T(時間経過)は痛みに波があるのか、どんどん良くなってるのか、悪くなってるのか です
これで、いくつかポイントがあるのですが
O(発症様式)で本当に数分で最高点に達するほどの痛みだったり、Q(痛みの質・量)で激しい痛みだったり、T(時間経過)で持続していて痛みに波がないとなると
緊急性の高い病気の可能性があると判断することができますし、逆にこれらがないと緊急性の高い病気の可能性は減ると判断できます。
またP(増悪寛解因子)も、
たとえば動かした時に痛くなるのであれば内臓よりは筋肉・骨由来ではないか?とか推測ができます。
今、急性の痛みと書きましたが、慢性の痛みに対してももちろんOPQRSTは用いることができます。
ただ、慢性の痛みに関しては、ある意味急性の痛みより遥かに難しく、複雑です
次回それについてはお伝えします。